11. 画層操作
画層は図面の構造化に有効な概念です。画層で作業する方法を学ぶだけの価値があります。 特に複雑な構造を作図する際に、作業時間を短縮させるでしょう。 この章では画層の概念と作図時に画層をどのように管理するかを説明します。
どの図面もデフォルト画層 '0' を持ちます。追加の画層は必要に応じてその都度ユーザーが作成します。しかし あらかじめ図面作成前に適切な属性で必要な画層を登録することをお勧めします。QCadでは扱う画層数に制限がありません。 また作成図面中のどの図形も指定の画層に的確に配置され、収容できる図形要素数にも制限はありません。
画層に含まれる全ての図形を非表示にすることが可能です。この機能は印刷時や複雑な図面を見やすくするため、 一時的に全ての寸法線、テキスト、付帯設備などを非表示にしておくことを容易にします。
カレント画層とは現在作業している画層のことです。それは画層一覧の中で強調表示されます(図 14)。 新たに作成された図形はカレント画層に配置されます。
画層操作は画層メニューか画層一覧で行います。画層一覧は通常QCadアプリ画面の右側に表示されています。(図 14を参照)。
図14: 画層一覧。
図 14 でカレント画層は "construction" です。各画層名の左側に表示されている目のアイコンは現在、表示/非表示かを表しています。 この例では画層 "auxiliary"が非表示でその他は表示状態です。
画層名の横にあるアイコンはロックのための記号です。 図14では、画層”hatches”はロックされています。
従ってロックされた画層のエンティティは選択、変更、削除することができません。
画層のロック/解除を素早く切り替えるにはこのアイコンをクリックしてください。
11.1. レイヤー・リストの表示 / 非表示
画層の可視は画層名をダブルクリックするかマウスの右ボタンをクリックしてポップアップメニューから表示切替メニュー項目を選択して行います。 メニュー (図 15)。
図15: 画層一覧のポップアップメニュー。
11.2. 全画層表示変更
ツールバー(画層一覧):
メニュー:
画層 - 全画層表示
画層 - 全画層非表示
ホットキー:
th*, fr*
上記二つのボタンは全ての画層を一度に表示/非表示切り替えする時に使います。一枚の図面に多数の画層があるときに便利です。 この機能はポップアップメニューからも呼び出せます。
11.3. 新規画層追加
ツールバー(画層一覧):
メニュー:
画層 - 画層追加
このコマンドは新規画層を作成します。表示された画層ダイアログに新規画層の名前とその属性を設定します。(図 16)。
図16: 新規画層作成ダイアログ。
11.4. 画層削除
ツールバー(画層一覧):
メニュー:
画層 - 画層削除
このコマンドでカレント画層を削除します。その際、画層に含まれる全ての図形も削除されることに留意してください。 このコマンドは他のコマンドと違い取り消しができません。但しアクショが完了していない場合、画層削除で消された図形を'0'画層に復活させることができ ます。 また画層 '0' は削除できません。
11.5. 画層属性の編集
ツールバー(画層一覧):
メニュー:
画層 - 画層編集
このコマンドで画層作成時に使ったダイアログ(図 16)を呼び出し画層属性の変更を行います。 但し画層 '0' の属性は変更不可です。